黒い空の下揺れる黒い波の影をバックに掴んだ細すぎる腕と向けられる鋭い目線に貫かれてなんだかほらそう悶絶とか言うそういう気持ちになる訳です。例えばきみがそのシビれる声で黙れだのウルサイだの笑うなだの言うたびにああたまらんなあと思うんだよ感じるんだよ。だってきみはとてもシビれる声じゃないかだから罵倒だろうがなんだろうがきみのその声が聞けるんならさそれだけでもう満足だったりそれだけじゃ辛抱たまらなかったりね。してしまうんです。ほうらそんなに嫌なら騒ぐなうかれるな笑ってとぼけるななんて言うだけじゃなくて示してご覧よその細い指をした白い手でそうだ試しにちょっとぶってみてよ?奇麗な振りして口ばっかりのきみがそうやって手を汚したらもうなにも問題なんかないしそれであいこなんだだからいいでしょだから早くぶってよ。そのシビれる声で波を揺らして砂を掻いて爪を立てて滅茶苦茶にしてあげる滅茶苦茶にしてちょうだい。だけど掴んだ細い腕に力を込めたってきみはそのシビれる声を荒げるばかりでだからなにどうせならその声で誘ってくれたっていいじゃないか笑うなのろけるなってああきみもおれも十分すぎるくらいに分かってるそんなこと。ねえ黒い空の下揺れる黒い海をバックにきみのそのシビれる声と身体でもだえる夜を見せてよ。ほら砂の上のきみは黒い空と海とおれの影の下で白くなんか見えることないからだから今日くらいはいいじゃないなんて言うかわりにくちびるを塞ぐと流れ込んでくるきみの舌の感覚にああそれを待っていたんだたまらんな止まらないなさあ一緒に夢を見ようと意味もなく開幕の合図。








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(051110(無題)
(フジファのマリアとアマゾネスはとても倒錯系たろなかだと思いました。
(文の構成が久しい。