軽く食んだ指は細さの割りに皮が硬めで(そっかこれがギター弾きの指。)微かに耳に届く息を詰まらせる音と小さな声(同じ咽喉でいつも唄を唄ってるんだ。)ずるりと身を引かれたのが分かったけど(白雪姫の王妃様が、)だけど(白雪姫の肝臓を食べたかったのは、)分かったんだけど(白雪姫の若さが)引かれた分だけ前に出て(欲しかったから。)もっと深く指を(ギター弾きの)指を(食べて)咥え込んで(唄を食べてるみたいだ。)べろりと舌を這わせると(唄を食べてる。)耳に届く小さな声は(食べてる。)拒絶か(もっと、もっと、)そうじゃないのか(食べたら、)よく(唄、上手くなるかな。)分からなかったけど(うわあ、)分かったのはただ「気持ちいい?」(おいしい。)それだけで「   」なにも聞こえないよ、ナカジ。





(倒錯の世界へようこそ(20051022/up20051111